カタールってどんな国?


- 世界一お金持ちの美しい国 -

◆ はじめに

カタールと聞いて、世界地図のどこにある国なのか、どんな国なのか、思い浮かぶ方はとても少ないと思います。14年前の私もその一人でした。

 

ガスや石油の埋蔵国であることを背景に今では世界一お金持ちの国とまで言われるカタール。一方で、まだこれから発展していく国であり、日本などの先進国に比べて娯楽が少なかったり、不便な思いをすることもあります。それでも、私はカタールでのどこかのんびりした生活が大好きです。

中東という、日本とは全く違った文化の中で生活するようになって、気がつけばすでに11年になります。まだまだわからないことも沢山ありますが、皆様に少しでもこのユニークで魅力的なカタールについて知っていただけるよう、ご紹介したいと思います。

◆ 地理と気候

カタールはアラビア半島の東部、サウジアラビアから突き出した小さな半島の国。秋田県と同じ位の面積で、国の南はサウジアラビアに接し、その他はペルシャ湾(アラビア湾)に囲まれています。 

国の全域が砂漠気候で5月頃から10月頃までは長く厳しい夏。気温が50度を越すこともあるほどの暑さです。本当に、暑いです。雨がほとんど降らず、一年のほとんどが晴れていますが、季節の変わり目には砂嵐や一時的な大雨が降ることもあります。

 冬は14度から22度位でとても過ごしやすく、カタールの住民は冬が大好きです。ビーチに行ったり、バーベキューをしたり、フォトジェニックな海岸通り、約7Kmのプロムナードのコーニッシュを家族や友達と散歩したり、レストランやバーでは外の席に座って清々しい冬の天気を最大限エンジョイします。

◆ 人口と言語

人口280万人程の内カタール人は25万人程しかいません。カタール人よりも、外国人であるインド人、ネパール人、フィリピン人の方が多いのが現状です。公用語はアラビア語ですが、外国人の人口が多いこともありショッピングモールやホテルなどでは英語が話されています。警察や公共施設では英語が話せない人も多く、アラビア語が必要になります。

マーケットの一角にて水煙草を吸う住民達

◆ 経済と日本との関係

秋田県ほどの面積の小さな国ですが、天然ガスの埋蔵量がロシア、イランに次いで世界3位、石油の埋蔵量も豊富であることを背景に、実は世界一お金持ちの国としても知られています。石油と天然ガスが主要産業で、政府の総収入の70%以上、国内総生産の60%以上、輸出収入の約85%を占めています。

カタールは世界一の液化天然ガス輸出国であり、日本にも多くの液化天然ガスを輸出しており、日本の輸入の10%強を占めています。

 これまでに、カタールの国家プロジェクトである、ガス開発プロジェクト、空港建設、地下鉄開発など、様々な分野で多くの日本企業が活躍しています。2011年の東日本大震災の際には復興支援のため、日本に1億ドルもの寄付を行っています。

◆ 宗教

イスラム教を国教としていて、街を歩くとイスラム教の伝統服であるアバヤ(女性)やトーブ(男性)を身につけた人を多く見かけます。イスラム教以外の女性は髪を隠したりする必要はありませんが、露出が多い服を着ていると、政府機関や一部のショッピングモールへ入ることができなかったりすることもあります。

私の大好きなシステム、なんと週末が金曜日と土曜日です。イスラムにおいて、金曜日は聖なる日、1週間で一番大切な日なので、その金曜日の正午に行われるお祈りのため、週末が金曜日から始まります。金曜日の12時前後90分はホテル以外の全てのお店が、お祈りのために一時閉店するよう、法律で定められています。イスラム教徒でない住民にとって、この金曜日の90分間のお店の閉店は不自由に思うこともありますが、私にとっては日曜日から週が始まり木曜日の午後から週末が始まるこのシステムは、なんとなく1週間が短く感じられ、得をした気分になれ、お気に入りのサイクルです。

ラマダン(イスラム教の聖なる断食月)の期間は日の出ている、いわゆる断食が必要となる間はホテル内のレストランやカフェ以外の飲食店は全て営業していません。イスラム教でない住民は断食する必要はありませんが、公共の場で飲食をすることは禁じられています。 

◆ 市内の様子

首都ドーハ内には高級ブティックが並ぶショッピングモールがいくつもあり、ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニ、ベンツ、レクサスなどの高級車がたくさん走っています。街はいつも綺麗に整備され、50度を超える真夏でも青々とした芝生や暑さに強い綺麗なお花を見ることもできます。

5つ星ホテルも多くあり、まるで宮殿のような豪華で美しいホテルも数軒建っています。

マルサ マラズ ケンピンスキーホテル

 

写真はイタリアのヴェネチアングラスで作られたシャンデリア。4つのシャンデリアには 合計44,000枚ものヴェネチアングラスが使用されていて、設置するのに6週間かかったそうです。石油発見以前、カタールの主要産業が天然真珠産業であったことを背景に、真珠をモチーフに作られています。

中東で最大のメディアであるアルジャジーラの本社もドーハ市内にあります。また、2017年には有名建築家(Rem Koolhaas)によってデザインされた国立図書館がオープンしました。

国立図書館

2019年には、こちらも有名建築家(Jean Nouvel)が砂漠の薔薇をイメージしてデザインした国立博物館もオープンしました。

 

カタール国立博物館(砂漠の薔薇がモチーフの建築)

2022年FIFA ワールドカップ

2022年にはサッカーのFIFA W杯も開催される予定です。その、W杯に向けてスタジアム建設やインフラ整備など、近年のドーハは建設ラッシュ。

豪華な5つ星ホテルが次々と建設され、2019年にはカタール初の地下鉄が日本企業の工事により開通し、現在では3路線が運行しています。また、カタールの空港、ハマド国際空港は2014年にオープンした豪華な巨大空港ですが、中東の玄関口となるべく更なる拡大工事も展開しています。ドーハ市内、市外双方に新しい街の建設も進めています。

写真は冷房完備のハリーファ国際スタジアム 。どんなに暑い日でも快適にスポーツ観戦が可能。2019年の世界陸上の舞台となったスタジアムで、2022年ワールドカップでは準決勝1試合などが行われる予定。

最後に

ペルシャ湾の美しい碧と、どこまでも広がる砂漠、近代的で珍しい建物に、夏には気温が50度を越すほどの灼熱の太陽が降り注ぐ、カタールはエネルギーに満ち溢れながらもどこかのんびりとした、とても美しい国です。

この記事を読んでいただいた皆さんも、いつか訪れる機会があればと思います!


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